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加熱することで栄養が増す食材とは?火を通して食べたい野菜など。

      2017/09/08

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調理する際の加熱によって栄養素が損なわれていく食材は、比較的知っているけど、逆に加熱することによって栄養素が増す食材なんてあるの?

と、思う方は意外と多いかもしれないですね。

今回は、加熱すると栄養素が増すといわれている食材の情報についてまとめましたので紹介したいと思います。

加熱で栄養がアップ!火入れして食べたい野菜などの食材

火を通す、茹でる、煮る、焼く、レンジでチンするなど、火を通すだけで栄養価がアップする食材の紹介です。

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トマトに含まれるリコピンは加熱により栄養アップ

tomato
加熱することにより栄養素が増す食材で有名なのはトマトではないでしょうか。

トマトは、健康から美容、ダイエットにまで様々な効果・効能を発揮するとして注目されています。トマトが、加熱することにより、生で食べるよりも効果的だといわれている理由にリコピンという成分が関係してるんです。リコピンの効果、効能は、体内の細胞を傷つけ様々な病気の元となる物質を作りだす活性酸素を除去する働きがあります。

細胞レベルから人体を傷つけるため、体内の活性酸素が増えてくると細胞は錆び付いて正常な働きをしなくなってしまうのです。これが、いわゆる老化現象というものになります。シミやシワの原因の元にもなる活性酸素ですが、トマトに含まれるリコピンは、この活性酸素を除去して細胞の酸化を防ぐ働きがあるため、アンチエイジングや生活習慣病予防にとても効果的なんです。

生で食べても効果的ですが、リコピンは加熱することにより、栄養素が増す成分であるため、いつまでも若々しく健康でいたい方にはおすすめの熱に強い食材となるのです。

注意点はトマトに含まれているビタミンCが熱に弱く効果が半減してしまうところ。

この点を考慮して、トマトは、生と加熱調理したものをバランスよく摂取しましょう。ビタミンCも風邪予防などに効果がある大切な栄養素です。

ニンジンに含まれるβカロテンの加熱による効果

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ニンジンに含まれている、βカロテンという栄養素があります。ビタミンAのことですね。なぜ、ビタミンAという名前ではないかというと、食品の状態ではまだビタミンAになっていないからなんです。

体内に取り入れることにより、ビタミンAに変化するのが、このβカロテンになります。βカロテンは免疫機能の高める効果などがあり、発がん性物質などの人体に悪影響を及ぼす物質などを抑制する効果が期待できます。

また、動脈硬化や心臓病などの生活習慣病の予防にも役に立つ栄養素としても有名です。

ただ、やっかいなことに、このニンジンには、ビタミンCを破壊する、アスコルビナーゼという酵素が含まれており、せっかくビタミンCと同時摂取してもビタミンCの効果は半減してしまうことになります。このビタミンCを破壊させない方法がニンジンを加熱するということ。

加熱により、アスコルビナーゼの活発化を抑えることができるため、ビタミンCと一緒に摂取するのであれば、ニンジンは断然、加熱調理したほうがおすすめとなります。ニンジンの場合は加熱することで栄養が増すというよりも、加熱により、他の体に良い栄養素を壊さないようにする働きが期待できます。

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脂溶性ビタミン全般は比較的、加熱に強い

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トマトとニンジンについて紹介しましたが、トマトに含まれるリコピンは加熱することにより、確かに栄養素はアップしますが、ニンジンのβカロテンはβカロテンそのものに加熱による栄養効果アップがあるわけではなくビタミンCを壊すアスコルビナーゼを抑える働きが期待できるため、ニンジンとビタミンCを豊富に含む食材の食べ合わせに期待できるというものになります。

また、熱に弱いといわれている、ビタミン類全般ですが、熱に弱いのは、水に溶ける水溶性ビタミンです。

上記のビタミンCも水溶性のビタミンに含まれるため、熱には弱いものとなっています。一方の、油によくなじむ脂溶性ビタミンは加熱による栄養素が失われていくことが微減にとどめることができる上に、油と一緒に摂取することで体内に取り込んでからの吸収率がグンとアップします。脂溶性ビタミンは、ビタミンA・D・E・Kに分類されており、上記のニンジンやトマトも、この脂溶性ビタミンを含んでいます。

その他にも、イワシやサンマなどの魚類にも含まれているため、脂溶性ビタミンを多く含む食材は、油を使った調理法で加熱してあげると、取り込んだ栄養素を体が素直に吸収してくれ、人が生きてく上でのエネルギーを生成しやすくしたり、細胞の老化などを防ぐ効果が期待できるでしょう。

加熱により栄養の吸収率を高めて健康的に!

今回は、加熱により栄養素が増す食材について紹介してきましたが、加熱により栄養が増す食材というよりかは、加熱しても栄養効果が失われない食材や他の栄養素を壊さないようにする食材といったほうが正しいかもしれないですね。

トマトのリコピンは加熱をすると栄養効果がアップしますが、その他の食材に関しては、加熱することにより、消化・吸収をスムーズにして良い栄養素を体になじませる効果が期待できるなどの作用があることがわかりました。

脂溶性ビタミンを多く含む食材はたくさんありますので、ぜひ、炒め物など油を使用した調理で体内に取り込んだ栄養の吸収率を高めていきましょう。今回のケースとは逆に、加熱によって栄養価が損なわれてしまう食材というのももちろん存在します。上手に食べ分けることで栄養を逃さずキャッチしましょう!