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食事を変えてみんなで健康になろう。食事と健康は多くの人にとって一生切り離せない大事なテーマです。 食べることで体が作られ、その健康状態を維持するための重要な要素もまた食事。毎日の食事から健康になるのが1番ですよね。

かゆみと食事の関係

      2017/09/08

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かゆみに悩まされた経験をしたことのある人は少なくありません。しかしかゆみの原因は様々であり、適切な処置や予防を講じなければそれに対処することができません。

それでもたいていの場合、かゆみは二つのことが原因で生じます。一つは肌が乾燥することによって生じるもの、そしてもう一つは体内に侵入した異物がかゆみ成分放出し、それが神経に付着することで生じるものです。かゆくなった箇所を掻き毟ってしまうとそこがさらに刺激され、かゆみが治まらなくなることがあります。

またひどくなると皮膚に傷がついてしまい、病気を招きかねません。かゆみを生じさせる神経を鎮圧するという点では、患部を冷やすなどの応急処置によって一時的な対処が可能です。しかしできることなら、かゆみを生じさせる原因を未然に防ぎたいと誰もが思うはずです。

実は私たちが食べ物から摂取することのできる栄養素の中には、かゆみを抑えることに貢献するものがたくさん含まれています。ではどのような栄養素がかゆみ予防に効果的なのか、その点について見ていくことにしましょう。

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肌の感想を防ぐための食事の知識

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本来、肌細胞はたくさんの水分を含んでいます。そして肌細胞にはこの水分を保持したり、異物が侵入するのを防ぐ働きが備わっています、この働きは肌のバリア機能と呼ばれていますが、バリア機能が弱くなると肌から水分が抜け出し、乾燥が生じてしまいます。乾燥した肌は敏感になり、ちょっとした刺激に対してすぐに反応するようになります。

そしてこの反応がかゆみとして感じられるようになるのです。それでまずは肌細胞が水分を十分に含んだ状態を保つことを心がけるべきです。この点で大切なのは定期的な水分補給です。

実は喉が渇いたと感じたとき、体はすでにかなりの水分を失った状態にあります。そのためこの時点で水分補給を行うのではなく、喉が渇いていなくても水分を体内に定期的に取り入れることが重要なのです。

しかし水分であれば何でもよいというわけではありません。コーヒーや緑茶などにはカフェインが含まれています。そしてカフェインには体内の水分を体外に排出する働きがあるために、これらで水分補給を行うなら逆に水分不足を招いてしまうことになるのです。もちろんこれらの飲み物を全く断つ必要はありません。しかし飲み過ぎには注意が必要です。

そして肌を構成している主成分はタンパク質です。そのため良質なタンパク質を摂取し、肌のクオリティーを高めることは水分保持力を高める上での必須条件です。また古くなった肌細胞は剥がれ落ち、新しい肌細胞によって満たされるというサイクルがあるわけですが、このサイクルが乱れるとかゆみが生じます。

このサイクルはターンオーバーと呼ばれており、タンパク質不足によってターンオーバーの乱れがもたらされることがあります。そのためこの栄養素の摂取は非常に重要です。タンパク質は肉や魚、そして大豆食品に多く含まれています。

また肌細胞の外側には細胞膜が存在しますが、これが弱っていると容易に水分が抜け出してしまいます。そのためこの組織を強化することがかゆみ予防につながるわけですが、この点で必須脂肪酸は大切な成分です。必須脂肪酸は大きく分けるとオメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸の二種類に分類されます。これら二つをバランスよく摂取することで、細胞膜を強化することができます。オメガ3脂肪酸は鮭、鯖、そして鰯などに多く含まれており、オメガ6脂肪酸は大豆油、胡麻油、そして紅花油などに多く含まれています。

また水分保持力の高い健康的な肌を持つためには、亜鉛の摂取も必要です。亜鉛は牡蠣や豚レバー、そして牛肉などに多く含まれており、一般的な食生活を送っていれば問題なく摂取できるミネラルであるとされています。しかし亜鉛は食べ合わせや生活習慣によって失われやすい成分であることでも有名です。

たとえば体内でアルコールが分解されるときには亜鉛が消費されます。そのためお酒が好きな人は亜鉛不足に陥っている可能性があります。また加工食品にはポリリン酸Naという添加物が含まれています。これは亜鉛を体外に排出する働きを有しているために、加工食品をよく食べる人の間でも亜鉛不足が見受けられます。また極端なダイエットを行っている人たちの間でも亜鉛不足が生じていることがあります。こうした点には注意するべきです。

異物進入によるかゆみを防ぐ

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恐らく特定のものを食べたことによってかゆみが生じたという経験をしたことのある人は少なくないはずです。多くの場合、これは体内に存在するヒスタミンの働きによるものです。まず体は特定の食べ物を異物と判断することがあります。このような状況が生じると肥満細胞が活性化し、ヒスタミンが放出されます。これが毛細血管や知覚神経に付着し、激しいかゆみが生じてしまうのです。このとき毛細血管からは血しょうが漏れ出し、皮膚が膨らみます。このような一連の流れは、ヒスタミン遊離と呼ばれています。

このタイプのかゆみを予防するためには、ヒスタミンを含む食材を食べ過ぎないようにするべきです。鯖や卵などはこの成分をたくさん含む食材として有名ですが、その他にも身近な食べ物として海老や烏賊、そして秋刀魚などの魚介類、チョコレートやココアなどのカカオ食品、そして蕎麦にも多く含まれています。ヒスタミンがかゆみを生じさせるかどうかは体質だけではなく、その日の体調などにも左右されます。そのため免疫力が弱っているようなときは注意が必要です。

先にも考慮したように、体が異物侵入を察知したときにはヒスタミンが放出されます。そしてこれは血液中に入り込むために、かゆみ成分が体中に回ってしまうことになります。このような状況を緩和してくれる成分がメチオニンです。メチオニンにはヒスタミンの血中濃度を下げる作用があります。そのためこの成分の摂取は助けとなります。メチオニンは小松菜、ブロッコリー、そしてキャベツなどに多く含まれています。またビタミンCには抗ヒスタミン剤と同様にかゆみを抑える効果があるために、柑橘類などを積極的に食べることもお勧めです。

かゆみ対策の基本は規則正しい生活

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これまで考えてきたように、かゆみを引き起こす可能性のある食材を食べ過ぎないようにし、尚且つかゆみを予防する作用のある食材を積極的に摂取することは非常に重要です。

しかしこれだけではかゆみを100%抑えることはできません。先にも述べたように、かゆみの発生は体質や体の調子に大きく左右されます。また乱れた食生活がかゆみを抑える効果を有する成分の働きを鈍らせることもあるのです。そのためバランスの取れた食事を定期的に取ることに加え、適度な運動や十分な睡眠を取ることを心がける必要があります。

かゆみは生じてから対処するよりも、予防することが重要です。一度かゆみが生じた部分を掻き始めるとその刺激によってかゆみが強く感じられるようになります。そして傷ついた肌細胞を正常な状態に戻すためには時間がかかるために、この点でも苦労することになってしまいます。特に乾燥によるかゆみは外気の影響を受けることもあり、空気が乾燥する季節には普通以上の注意が必要です。

そのためこのような季節に突入してからケアを始めるのではなく、空気の乾燥が生じる前からケアを行うことがお勧めです。確かに手間はかかるものの、このようなケアはかゆみを予防し、美しい肌を保つことに貢献するのです。