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食事を変えてみんなで健康になろう。食事と健康は多くの人にとって一生切り離せない大事なテーマです。 食べることで体が作られ、その健康状態を維持するための重要な要素もまた食事。毎日の食事から健康になるのが1番ですよね。

ベジタリアンだけじゃない!マクロビ、ヴィーガンなど、菜食主義を学ぼう。

      2017/09/08

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お肉が大好き!お刺身が大好き!そんな人も多いと思いますが、一方で増えているのが“菜食主義”と呼ばれる人たちです。

純粋に肉や魚が苦手だったり、過剰な殺生を良しとしないという主義であったり、単純にダイエットのためであったりと理由は様々。知らない人からすると、“ベジタリアン”でくくってしまいますが、実はそのスタイルも様々なのです。今回はそんな菜食主義について学んでみましょう。

ベジタリアンだけじゃない。菜食主義の多様なスタイル

一昔前までは、ベジタリアンは菜食主義と呼ばれていましたが、最近は同じ様な菜食主義でも、内容が少しでも違うとそれぞれ呼び方も変わってくるようになりました。

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ベジタリアンとは

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仏教思想である不殺生の思想から野菜、くだもの、穀物、豆類は食するが、肉、魚は殺生の意味から食さない。牛乳、チーズ、卵は直接殺生につながらないので、食べることを禁止してはいない。今べジタリアンは、食べるものによって細かく分類するようになってきました。

ラクトベジタリアン

ラクトベジタリアンは、乳製品の中で、牛乳・バター・アイスクリームは食べる。蜂蜜は食するが、牛、豚、鶏のような動物肉、魚介類、卵は食べない。またチーズは食べない。

ラクト・オボ・ベジタリアン
ラクト・オボ・ベジタリアンは、乳製品・蜂蜜・卵は食するが、動物肉、魚介類は食べない。

ピュア・ベジタリアン
ピュア・ベジタリアンはヴィーガンと似ているが、乳製品は取り、卵は食べない。
オリエンタル・ベジタリアンは、香りの強い、にらとかねぎ、にんにくラッキョウなどは食べず、卵や乳製品は禁止される
日以外は、取っても良い事になっている。

オボ・ベジタリアン
オボ・ベジタリアンは、卵・蜂蜜は食するが、乳製品・動物肉・魚介類は食べない。

…以上のように、ベジタリアンといっても、細かい点が違ってきています。

ヴィーガン

ヴィーガンとは、聴きなれない言葉ですが、完全なベジタリアンということです。

ヴィーガンには完全菜食主義者と、ダイエタリー・ヴィーガンがあって、基本的に菜食主義で食用以外の動物の利用は、禁止とはならない。たとえば牛乳、チーズなどの乳製品、

完全菜食主義者は、乳製品ばかりでなく、間接的に生きているものから取る蜂蜜のようなものでも動物性と見なして、一切取らない。蜂蜜の代わりにはコーンシロップやメイプルシロップを摂る。たんぱく質として、豆腐、てんぺ・豆乳を使い、麩などは、ハンバーグに似た感触で食べる。豆乳はサラダドレッシングやケーキに、豆乳をシェイクして、牛乳に似た飲み物にしている。赤ちゃんのミルク代わりのもなっている。

また、日本では、そばつゆやうどん汁には、かつお節、魚そのものをだし汁に使っているし、ラーメンのように豚骨からだし汁をとったりしているため、意外に難しく、特に外食では、精進料理以外は安心して食べられない。

マクロビオック

なんだか最近はよく聞くようになりました。自然食、菜食が身体によいということになって、急に興味をもつ人が増えてきました。食生活が満たされ、いえいえ満たされ過ぎになったのです。今ほど健康食ブームがさわがれている事は過去にないでしょう。

そもそもマクロとは大きい、長いという意味になります。ビオは生命でバイオロジーから取っています。ティックは学をいいます。

意味としては、自然に逆らわない命のあり方という定義で、住んでいる土地で取れた野菜を食べ、皮や葉っぱは、すべて食べる、それが自然に感謝する事で、ごみも減り地球環境を守ることにつながります。横文字なので、海外から発祥した主義かな、と思いますが、マクロビオックを確立したのは、実は日本人の桜沢如一氏で、日本の伝統的な食を正食として食養生を提案し、世界の人々に広めていきました。

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先ず基本は玄米などの主食をしっかり食べる事、新鮮な野菜や、わかめなどの味噌汁、それにご飯を美味しく食べるために、発酵食品である漬け物を添える、これはちょっと前まで日本の朝食風景でした。何しろお米をしっかり取る事、白米でなく玄米が望ましいが、白米でないとイヤという人には、雑穀を混ぜても、胚芽米や分つき米でも大丈夫です。

この基本を中心に、サラダ、野菜の煮物などを取る、食材は根、皮も調理し、あくを抜かないようにする、それ自体に必要な栄養素が含まれているばかりでなく、身体に蓄積されたケミカルを除去する効果もあるのです。そしてオーガニックのものを取るようにする事も大切です。

また、陰陽の考え方から、生食を避ける人もいるが、過熱されていないものは、酵素が含まれているので、好んで食べる人も多くなっています。要するに日本本来の食事が見直され、ブームにもなっているのですから、昔は必ずと言ったくらいに取っていた発酵食品である漬け物、味噌、納豆などは有効な微生物を含んでいるので、たんぱく質を摂取するために、毎回食することが、大切です。

マクロビオティックは肉・魚を禁止してはいません。肉・魚は直接殺生につながるので、極力避けるのが原則となりますが、たまに少量取る事は、それらを食べたいと思うストレスから開放されるので、健康につながる利点もあり、少量なら地球環境への、配慮もできるので、それぞれ個人の考えで行なえば、いいことになっています。厳格なマクロビオテック者は、野菜、大豆製品のみを食しています。

今はアメリカを中心として、ブームになっており、トム・クルーズやマドンナによって、雑誌の中でマクロビオテイクが紹介され、にわかに世界で注目されるようになりました。

政界や経済界にもファンが増えていて、肉食に偏っていた食事が見直されています。日本人にとっては、一番実行しやすい食事法で、ホッとしている方も多いのではないでしょうか。

フルータリアン

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フルータリアンは、果物だけを食べる…という主義ではありません。食物でも果実は実をとるだけなのでよいが、根から取ってしまう野菜は殺生につながるので、食べない。野菜でもトマト、茄子、きゅうりのような実だけをとる場合は、食物自体を殺さないので、食べても良い。ナッツ類も実だけなので、食べる。要するに生命を絶つ事にはならないものは食べても良いという定義です。

しかし、75%以上は果物で、残りを野菜、ナッツなどで摂るということなり、相当厳しい食生活といえます。こうなると単に食事で健康を求めるというより、哲学的な生き方になり、誰でもできる食生活にはならないでしょう。しかも健康上の心配もあります。

果物は、確かにビタミン、ミネラルが入っており、タンパク質もありますが、筋肉を維持するアミノ酸、グルタミンは取れないので健康維持に良いかは疑問です。

アップル社のスティーブ・ジョブス氏はフルータリアンだった事は、良く知られていますが、彼がすい臓がんで亡くなったことに、皆驚きました。若い頃からベジタリアンで、のちにフルーツが想像力を増すという事で、フルータリアンなったといわれています。すい臓がんは果糖の摂り過ぎとも言われています。彼のやせ細った身体をテレビで見たとき、どう見ても健康そうには見えませんでした。果物だけで身体を維持する事の難しさを見たような気がします。

自分にあった食事方法を

菜食主義には、細かな相違点があり、細分化されていますが、大まかな全体像は、動物の肉を食べないことで、それは環境にもやさしく、肉を食べる事によって、多くの穀物が必要になり、その穀物を飢えに苦しんでいる人にまわすという意味でとらえています。

また宗教的な観点から言うと、殺生はしないともなり、野菜の根は絶やすから殺生という考えになっています。
いずれにせよ、社会が豊かになって、なんでも豊富に食べられるようになり、その結果、いろいろな病が出てきました。そのために、食生活を考えなおす必要になってきて、菜食主義がブームになってきたのです。しかし極端な菜食による健康障害が、今問題になっています。もう一度食生活を見直す時期になってきているのではないでしょうか。