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身近な食材ほど注意!本当に怖い食中毒の種類

      2017/09/08

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ものを食べた後に突然体調が悪くなり、嘔吐や下痢を繰り返したという経験をしたことがあるでしょうか?

恐らくこのような状況に直面したときに一番初めに疑われるのが食中毒です。しかし食中毒を経験したという人たちの話を聞くと、症状が微妙に異なることがあります。ある人は腹痛を伴い、それが耐えられないほどの痛みであったといいます。

しかしある人は激しい嘔吐を繰り返したものの、腹痛は全く感じなかったといいます。ではなぜこのように症状の違いが生じるのでしょうか?実は食中毒にはいくつかの種類があり、それ故に症状も異なるのです。ここでは食中毒の種類、そしてどのようなものがその原因となるのかについて説明しています。
もしかすると「こんなものが食中毒を引き起こすの!」と驚くような原因もあるかもしれません。

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食中毒の種類と原因

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食中毒は大きく分けると五種類に分類されるといわれています。それらは細菌性、ウイルス性、自然毒、化学性、そして寄生虫です。ではどのようにしてそれらが生じるのかについて、見ていくことにしましょう。

細菌性食中毒

食中毒のほとんどは細菌によるものです。代表的な細菌はサルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、そして腸炎ビブリオなどです。

またさらに細かく見ていくと、細菌による食中毒は三種類に分類されます。一つ目は食べ物に付着した細菌が体内に入り込み、そこで増殖することで体調不良が生じるもの、二つ目は細菌が食べ物内で増殖し、その際に人体に害を生じさせる成分を発生させることで生じるもの、そして三つ目は体内に入り込んだ細菌が体内で毒素を発生させ、生じるものです。これらの種類の食中毒は食べ物についている細菌を除去することで予防することができます。

まず細菌がつきやすい肉や魚類はしっかりと火を通すようにします。また気温が高い日は細菌が繁殖しやすいために、生で食べるものに関しては冷蔵庫でしっかりと保管し、食べる直前に食卓に並べるのがベストです。

ウイルス性食中毒

名前が示すように、ウイルスに汚染されたものを食べることで生じる食中毒です。

引き金となるウイルスはいくつかあるものの、そのほとんどは小型球形ウイルス呼ばれるものです。このタイプの食中毒は二枚貝を食べることで生じることが多く、ウイルスを溜め込む貝の性質によるためであるとされています。牡蠣などを生で食べることの多くなる季節に見られる食中毒です。

自然毒食中毒

毒性を持つ動植物などを食べることで生じる食中毒を自然毒食中毒といいます。多くの場合、毒キノコや河豚を食べることで発症します。

しかしこの手の食中毒は比較的簡単に避けることができます。きのこに関してはインターネットなどを介して様々な情報を容易に入手できるために、採取したものが食べられるのかどうかを知ることができます。また河豚に関しては免許がなければ調理することができないために、素人が安易に食べて中毒を起こすことは滅多にありません。

この手の食中毒は発症すると命に関わることがあるために、注意が必要です。

化学性食中毒

添加物などが原因で生じるのが化学性食中毒です。甘味料、調味料、人工着色料などが中毒症状を引き起こすこともあれば、野菜や果物についている農薬などによって引き起こされるものもあります。また何らかの形で食べ物に付着した有害な金属を摂取してしまうことで生じる中毒症状も、化学性食中毒の部類に含まれます。

寄生虫食中毒

最近ではあまり聞かれなくなりましたが、寄生虫によって中毒症状が引き起こされることもあります。

しかし適切に処理がなされていない魚介類などに潜んでいる寄生虫が中毒症状を引き起こすことが現在でも見受けられます。たとえば鯖や烏賊などに寄生するアニキサスという寄生虫は、人体に入り込むと嘔吐や頭痛を生じさせ、さらには悪寒を感じるようになります。

多くの寄生虫は低い気温の中では生きていくことができません。一般的にはマイナス二十度以下で四十八時間以上冷凍すると死滅するといわれています。そのため魚介類などを生の状態で長期間保存するときは、冷凍しなければなりません。

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意外なものから食中毒に

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化学性食中毒を除けば、食中毒は食べ物に火を通したり冷凍保存することで避けることができます。しかし細菌や寄生虫がどこで食べ物に付着するかは誰にもわかりません。

当然のことながら食べ物に火を通しても、それを不潔なテーブルの上に置けば中毒症状を引き起こすこともあります。ここでは意外なものを食べたことによって食中毒が引き起こされた事例について述べていきます。

生野菜

先にも考慮しましたが、農薬が落ちきれていないことによる化学性食中毒が引き起こされることがあります。そのため野菜を生で食べる場合、よく洗わなければなりません。また汚染された化学肥料の影響を受けて、よく洗った場合でも化学性食中毒が生じることもあります。

そしてよくあることが、肉などを切った後に同じまな板や包丁を使い、そこに付着していた細菌が生野菜についてしまうことで生じる食中毒です。ついつい肉を切った後にまな板や包丁を洗わずに、そのまま使用し続けてしまうことがあるかもしれませんが、この点は注意が必要です。

卵を使った食品

卵はサルモネラ菌が繁殖しやすい食品です。この菌は卵の殻の外側に繁殖します。そのため生卵を食べる場合は殻をしっかりと洗ってから卵を割る必要があります。

このような習慣を身につけているという人はあまりいません。もちろん日本で販売されている卵の場合、多くのものはしっかりと管理されているために、衛生的な問題はほとんどありません。

しかし100%食中毒が起こらないという保証はないために、卵を洗うことがお勧めです。また外国で卵を使用した食品を食べる場合は注意が必要です。日本のような食品衛生基準を満たしている国はそう多くはありません。中にはアイスクリームを食べて食中毒になった人もいます。海外旅行での食中毒が心配な人は、卵を使った食品に注意することができます。

ツナ缶

鮪にはヒスタミン物質が多く含まれています。この成分は頭痛やけいれんを引き起こすことがあります。また魚の体には過熱しても破壊されることのないの毒素が蓄積されてしまうことがあります。そのためツナを炒めても食中毒を発症することがまれにあります。

食中毒は直ちに対処する

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食中毒にかかると嘔吐や腹痛が生じるのが一般的です。

しかし頭痛をはじめ発熱や悪寒といった風邪に似た症状が現れることがあります。また突然体調を崩して食中毒であることがわかった場合、すぐに対処するべきです。まず嘔吐や下痢がある場合は水分補給を必ず行うようにします。この点で水よりも吸収性の高いスポーツドリンクなどがお勧めです。そして病院へさっさと行ってしまうことが必要です。

また食中毒を治すためには原因となるものを体外に排出しなければなりません。そのため吐き気や下痢を抑える薬を飲むのではなく、できる限り胃の中を空にするように心がけます。

食中毒は非常に辛いものです。またお年寄りや小さな子どもに生じてしまうと命に関わることもあるために、十分に注意しなければなりません。もちろんどんなに気をつけていてもそれにかかってしまうことがあります。

しかし手をこまめに洗うことや食器や調理器具を清潔に保つこと、そして食品の保存や過熱をしっかりと行うことで予防することができます。また暑くなる季節は食品管理や衛生管理が難しくなる時期ですので、特別な注意を払う必要があります。こうした点をしっかりと理解し、日ごろから対策を練ることで食中毒は予防できるのです。