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舌で体調をチェック!食事や健康が関係する舌とは?

      2017/09/08

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歯磨きを行うときに何となく鏡越しに自分の舌を見ることがあります。そのときに「自分の舌はこんな色だった?」と感じるほど変化していたことはないでしょうか?実は舌の状態は体調に大きく関わっており、体に何らかの異常が生じたときに色の変化が生じます。

この舌の色の変化は舌苔によるものです。舌苔とは舌の上についている苔状の付着物で、白色や黄色、または黒色をしています。ではこの舌苔の正体とは何でしょうか?

舌苔は食べかすや細菌、細菌による代謝物、そして古くなった舌の細胞などから成り立っています。この舌苔を放っておくと硫化水素が発生し、やがて硫黄ガスのような臭気を放つようになります。これが口臭となるわけです。実際、口臭の原因の90%近くは舌苔であることがわかっており、これを放置しておくことは大変危険です。

しかしどんなに健康な人の舌であっても、舌苔は付着しています。このことからもわかるように、舌に付着している舌苔が異常な量でない限り、問題は生じません。

ではどのようなことが原因でたくさんの舌苔が舌に付着してしまうのでしょうか?まずはこの点について見ていくことにしましょう。舌苔についての正しい理解を得ていれば、舌を見るだけで自分の健康状態をある程度知ることができます。

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口内の異常

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当然のことながら口の中で何らかの問題が生じていれば、舌苔が付きやすくなります。まず口内を清潔にしていなければ確実に舌苔が増えます。舌の上にはたくさんの細菌が生息していますが、これらは口内に残った食べかすなどを餌として繁殖します。歯磨きやうがいを定期的に行っていなければ雑菌が繁殖し、その代謝物も舌の上に蓄積してしまいます。

また古くなった細胞を口内から除き去るためにも歯磨きやうがいが必要となるわけで、これらを行わなければ必然的に舌苔は増えていきます。

また口内は唾液によって殺菌されています。そのため唾液の量が少なくなると、舌苔は増えます。唾液の量を少なくする原因の一つは体から水分が必要以上に抜け出てしまうことです。定期的に水分補給を行う習慣がない人や、利尿作用のあるアルコールやカフェインを含むコーヒーなどをたくさん飲む人は注意が必要です。

また口を常に開けている人は口内が乾いてしまい、唾液の殺菌作用が働かなくなることがあります。同じようにタバコを吸うことでも口内が乾燥してしまうために、唾液の働きが鈍くなります。そのため口を閉じる習慣を身につけることや、タバコを吸わないようにすることも舌苔を減らすことに貢献します。

免疫力の低下

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免疫力が低下すると普段は繁殖が抑制されている細菌が増殖しやすくなります。そのため何となく体調が優れないというときは舌を確認し、舌苔が付いていたら何らかの理由で免疫力が落ちている可能性があることを理解しましょう。疲れや睡眠不足、ストレスなどは免疫力の低下を招きますし、これらは唾液の分泌量にも関係します。

そのため忙し過ぎる毎日を送っている人は舌をチェックすることで、体にかかっている負担がどれほどのものなのかを知ることができます。また胃腸の調子が悪くなっても免疫力が落ち、舌苔が増えます。何となく胃がムカムカするという人も自分の舌をチェックすることで、胃腸の具合を知ることができます。

舌苔の種類と体調不良

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これまで考えてきたように、体調不良が原因となってたくさんの舌苔が舌に付いてしまうことが理解できました。では舌苔の種類と体の異変とのコネクションについてご説明したいと思います。

・舌苔が白く、舌全体的に薄く広がっている

先にも述べたように、健康的な人の舌にも舌苔は付いています。舌苔が問題を引き起こすのは舌苔が異常繁殖した場合のみです。そのため白い舌苔が舌全体的に薄く広がっている状態は理想的で、この状態を保つよう定期的な歯磨きや規則正しい生活をキープしていくよう努力すべきです。

・舌苔が白くて厚い

唾液の分泌量が減少することで生じる症状です。そのためアルコールやカフェインが含まれる飲み物をセーブしたり、口を閉じる習慣を身につけるようにします。また胃腸の調子が悪くなっても白くて厚い舌苔が見られるようになります。

・黄色い舌苔

喫煙者の場合、タバコのヤニが影響して舌苔が黄色くなります。しかし非喫煙者の場合、黄色い舌苔は何らかの病気にかかっている可能性があります。そのため医師の診察を受けるのがベストです。

・黒い舌苔

黒い舌苔はほぼ確実に体に大きな異変が生じていることを意味しています。口内に生息する正常な菌が減少すると黒い舌苔が増え広がります。しかし口の中を不衛生にしていたり重い病気にかかっている場合だけではなく、長期にわたって治療薬を服用した場合にもこの症状が現れることがあります。このような場合は医師と相談し、治療薬の使用法に調整を加えることができます。

・舌苔が存在しない

一見するとベストの状態のように思われがちですが、実はそうではありません。当然のことながら舌も細胞でできており、古くなった細胞は剥がれ落ちて新しいものと交換されます。これらは舌やその周辺に生息する細菌の餌となり、その結果細菌が増殖して舌苔を生じさせます。

舌苔が全く存在しないという状況は舌やその周辺に生息している細菌の存在が極端に少なかったり、舌の細胞交換が上手に行われていないことを意味しています。このような状況は慢性的な栄養不良が原因であることが多く、そのため規則正しい食生活を心がける必要があります。

・舌苔が斑に存在する

舌苔がこのような仕方で存在するようになる主な原因は、胃腸が弱っていることや、ミネラル、鉄分、そしてタンパク質の不足です。

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舌の異常と食事

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これまで考えてきたように、体の様々な異変が舌に現れることがあります。そのため体を労わることや、必要な栄養素の摂取や生活習慣の改善を図ることの重要性を舌の状態から知ることができます。しかし舌そのものに異常が生じ、痛みや味覚障害が生じることもあります。そのようなことが生じないよう、口内を常に清潔に保つことは必須です。加えて栄養バランスの取れた食事を取ることがポイントとなるわけですが、特にビタミン類の摂取は非常に重要です。ビタミンが不足すると口内の雑菌に抵抗する力が弱り、口内炎や舌苔の過剰繁殖につながるからです。

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とりわけ意識して摂取することが必要なのはビタミンB2です。このビタミンは粘膜を保護し、皮膚の荒れや炎症を抑える働きを有しています。そのため舌の状態を良好に保つためには欠かすことができません。この栄養素はレバー、納豆、牛乳、乳製品、そして緑黄色野菜に多く含まれています。

また亜鉛や鉄分が不足すると舌の表面が荒れやすくなります。病気でもないのに舌に痛みを感じるという人の中には、これらの栄養素の不足が関係していることがあります。先にも考慮しましたが、舌苔が斑に存在している人は要注意です。また亜鉛が不足すると味覚障害が生じやすくなります。そのためこれらのミネラルを意識して摂取することも大切です。

基本的に規則正しい食生活を送っており、健康であれば舌の状態は良好に保たれます。しかし体に異変が生じたときは舌苔による変化が生じるために、いつもとは異なる状態が見られるようになるのです。場合によっては自覚症状が出ないような病気を舌の状態を見て発見できることもあるために、毎日の舌のチェックはとても大切なのです。

これは自分で行えるセルフ健康チェックの中でも簡単な部類に入るものの一つですので、朝食を食べ終えて歯を磨くときに鏡で舌の状態をチェックすることを習慣としましょう。

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