食べるのもお酒も好きな人ほど要注意‼︎?食道癌のリスクを高める&回避する食事とは。
2017/09/08
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日本人の死因の1位でもある癌。そして、その中でも若い人のリスクも多いというのが、食道癌です。
食べることが好き、お酒をのむことが好きな人こそ一度生活を見直してみると良いでしょう。
食道がんとは
喉から胃まで、食べたものや飲んだものを移動させる筋肉の管のことを、食道といいます。この食道の組織内に悪性細胞ができる病気が、食道がんです。
食道がんには、食道の内側の表層部にできる扁平上皮がんと、粘液を分泌する食道腺を形成する腺細胞中に発生する腺がんがあります。このうち日本人に多いのは、扁平上皮がんだと言われています。
食道がんは、初期の自覚症状が少ないため、発見しにくいがんだと言われています。また、がんの中でも進行速度が速く、転移も起こしやすいと言われることも。早期発見のほか、発症を未然に防ぐことが重要でしょう。
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食道がんを予防する食事・食品
食道がんの発症には、喫煙や飲酒などの生活習慣が深く関わっていると言われていますが、食生活も決して無関係ではありません。食道がんを防ぐ食事とはどんなものでしょうか?
野菜と果物がリスクを下げる?
日々の食事の中で、野菜と果物を多めに摂ることは、食道がんの予防に効果があると言われています。あまり野菜や果物を食べない人に比べ、よく食べる人の食道がんのリスクは、およそ半分ほどに下がるという調査結果があるようです。
なお、はっきりとリスクが下がる結果が出たのは、一日に540g以上の野菜と果物を食べるグループだったと言われています。意識して食べるようにしないと、少し達成が難しい量かもしれません。加えて、一日あたりの摂取量が100g増加するごとに、約10%リスクが低下するとも言われています。
野菜の中でも特に、アブラナ科(十字花科)の野菜は、食道がんのリスクを軽減する効果が高いと言われています。アブラナ科の野菜には、キャベツやコマツナ、ダイコン、ブロッコリーなどがあります。
これらの野菜に含まれるイソチオシアネートという成分に、がんを予防する働きがあるためではないかと考えられているようです。ちなみにイソチオシアネートは、ダイコンの辛味成分としても知られているようです。
イソチオシアネートは熱に弱いため、生食に適している野菜であれば、生で食べた方がいいでしょう。
加えて揮発性があるため、調理後はどんどん減ってしまうと言われています。なるべく食べる直前に、調理をした方がいいでしょう。サラダやダイコンおろしなどにして食べるのもいいですが、調理してすぐに飲めるスムージーなどもよさそうです。
また、野菜や果物には食物繊維が含まれているものも多く、腸内環境や排便の改善も期待できそうです。
便秘により胃が腸から圧迫されると、逆流性食道炎を起こしやすくなると言われています。
逆流性食道炎は、胃液や胃液と混ざった食べ物が、食道に逆流する病気のことです。強い酸性の胃液が食道に逆流してくることで、食道の粘膜がただれたり、潰瘍ができたりすると言われています。
このような状態で放置しておくと、食道がんのリスクが高まるとされています。逆に言えば、逆流性食道炎を防ぐことは、ひいては食道がんを防ぐことにもつながると考えられるでしょう。
なお、野菜だけ、果物だけではなく、両方を多く食べた方が、効果が高いと言われています。
食事のメニューに野菜を使ったものを取り入れたり、デザートや間食に果物を食べたりと、積極的に食生活に取り入れていきたいものです。
食事は腹八分目に
食事を食べ過ぎず、いわゆる「腹八分目」に抑えることは、逆流性食道炎の予防に効果があると言われています。
ちなみに、過食も食道がんにつながると言われることがあります。過食と嘔吐を繰り返すことで、食道の表面の細胞が損傷してしまうことがあるようです。
過食を普通の食べ過ぎと一緒にすることはできませんが、やはり改善すべき食事内容ではあるでしょう。
なお、食べ過ぎないだけでなく、ゆっくり食べるようにすることも、逆流性食道炎を防ぐ効果があると言われています。食事の際は適量を、よく噛んで食べるようにしましょう。
食道がんの原因になる食事・食品
逆に、原因になりうるとされる食事とは、どのようなものでしょうか?
刺激の強い食べ物や飲み物
熱い食べ物や飲み物、辛い食べ物などは、食道粘膜への刺激が強く、扁平上皮がんの原因になり得ると言われています。日本人の食道がんには扁平上皮がんが多いとされていますが、それには熱いお茶を好んで飲むなどの生活習慣が関わっていると言われることもあるようです。
熱いものは熱いうちに食べた方がおいしい、という人も多いでしょうが、食道がんを防ぐためには、熱い食べ物や飲み物は、少し覚ましてから食べたり飲んだりする方がいいようです。
また、激辛の食べ物が好きだという人も、少し控えた方がいいかもしれません。
なお、熱いものや辛いものを食べたり飲んだりした際に、喉にしみるなどの症状を感じる人は、早めに病院で検査した方がいいようです。
食後の過ごし方にも注意したい
食べた後にゆっくり休むのは、消化を助けるためにいいと言われています。しかし食べた後にすぐ横になってしまうと、食道がんのリスクが高まると言われているのです。食後すぐに横になると、胃酸が逆流しやすくなり、逆流性食道炎の原因になるとされています。前述のとおり、逆流性食道炎は、食道がんのリスクを高めるとされる病気です。
食後に体を休めるときは、ゴロンと横になるのではなく、少し上半身を起こした姿勢の方がいいでしょう。また、食後3時間ほどは、胃液などの逆流が起こりやすいと言われています。寝る直前に食事をするのも避けた方がいいでしょう。
脂っこい食べ物
脂っこい食べ物などを好む食生活もまた、食道がんや逆流性食道炎になるリスクが高いと言われているようです。脂っこい食べ物など、消化に悪いものを食べると、胃酸の分泌が多くなり、逆流も起こりやすくなると言われています。なお、スナック菓子やチョコレートなどの甘いものも、逆流性食道炎の症状によくないとされています。
ちなみに、肥満も逆流性食道炎と関係があると言われています。肥満は様々な生活習慣病の原因にもなると言われていますので、肥満を防ぐためにも、脂っこい食事やお菓子の食べ過ぎは控えた方がいいでしょう。
癌というものは、誰しもかかる可能性がある病気です。どれだけリスクを避けても、かからないというものではありません。
しかし、少しの気遣いで何かが変わる可能性があるのなら、気を使う価値はありますよね。食べるのが好き、飲むことが好きな人ほど、一度意識してみると良いかもしれません。