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100兆個もの細菌のお花畑!腸内フローラとは?

      2017/09/08

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「細菌」という言葉を聞くと体に悪い影響を及ぼすものというイメージを抱く人は少なくありません。しかし体にはたくさんの細菌が生存しており、それらの多くは体調を整える大切な働きを担っています。細菌の多くは腸に生息しています。これらは腸内菌と呼ばれており、人間の体には100種類以上の腸内菌が生息していることが確認されています。

100種、100兆個もの細菌で出来る腸内フローラ

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また全ての細菌の合計数は約100兆個になるといわれており、数え切れないほどたくさんの細菌が腸内に生息しているのです。これらの細菌は回腸と呼ばれる小腸の終わり部分から大腸にかけて種類別にまとまって生息しています。この状態を腸内フローラと呼びます。

これらの細菌の数やバランスは生活習慣や年齢、そしてストレスなどによって大きく左右されます。ではもう少し詳しく腸内フローラについて見てみることにしましょう。体によい影響を及ぼす細菌を増やすためにはどのようなことを心がけるべきなのかが見えてくるはずです。

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腸内フローラ細菌の種類とその影響

腸内に生息している細菌の種類は、大きく分けると3つに分類されます。1つ目は善玉菌、2つ目は悪玉菌、そして3つ目はどちらにも属さない日和見菌です。腸内フローラの特徴は細菌が種類別に集まっているだけではなく、ある種類の細菌が他の種類の細菌を排除したり、もしくは共生しているという点です。たとえば健康な人の腸内を見てみると善玉菌が悪玉菌を排除したりその働きを抑制しており、善玉菌群が悪玉菌群よりも優勢に立っています。しかし先にも述べたように加齢や生活習慣の乱れ、もしくは大きなストレスが腸内フローラのバランスを崩してしまうと悪玉菌が優勢になってしまい、腸内環境が悪化してアンモニアやフェノール、それにインドールといった有害物質が増えてしまいます。こうした状況が大腸炎や大腸がんのリスクを高めるのです。
またこのような状態が続くと腸内だけに留まらず、有害物質が肝臓や心臓、そして腎臓などの大きな臓器にも悪影響を及ぼし、老化促進や生活習慣病を引き起こすこともあります。そのため腸内フローラは常に善玉菌が優勢であるよう心がけるべきです。そのためには生活習慣の改善や、ストレスの発散、そして食生活を見直すことなどが大きく関係しています。では善玉菌優勢の腸内フローラとするためにどのようなことができるのかを見てみることにしましょう。

善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす

悪玉菌はアルカリ性の環境を好みます。そのため腸内がアルカリ性に傾いているなら悪玉菌が繁殖しやすくなります。このような状況を回避するためには腸内を酸性に傾ける必要があります。ここで役立つのが乳酸菌やビフィズス菌です。これらの菌は善玉菌として知られているものですが、腸内に乳酸や酢酸を作る働きを有しています。また乳酸や酢酸による刺激は腸を活発化させてくれるために、不要物や老廃物の排出にも効果的なのです。そのため乳酸菌やビフィズス菌を含むものを食べるよう心がけるべきです。これらの菌を含む食べ物として有名なのは乳製品です。具体的に述べるならヨーグルトや乳酸菌飲料、そしてチーズです。またぬか漬けや味噌、そしてキムチなどにも乳酸菌がたくさん含まれています。

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また腸にたどり着いたこれらの善玉菌が活発に働くためには、善玉菌にエネルギーを与える必要があります。この点でオリゴ糖やハチミツ、そして食物繊維豊富な食品が大きな役割を果たします。これらの食品は善玉菌によって吸収され、善玉菌にエネルギーを与えます。そのためこれらの食材を乳製品と一緒に食べることで善玉菌の働きが活発になるのです。

睡眠と運動

善玉菌を増やす上で睡眠と適度な運動は欠かすことができません。大きなストレスを抱えたときに体の調子が悪くなるという人は大勢います。これには自律神経が関係しているわけですが、自律神経の調子を整える上で睡眠は非常に重要な働きを担っています。先にも述べたようにストレスは悪玉菌の優勢を招いてしまいます。そのためストレスを改善させるためにも睡眠不足は避けるようにし、できるなら早寝早起きを心がけるようにします。
また適度な運度を定期的に行うことも善玉菌を増やすことに大きく貢献します。腸内にある不要物や老廃物、そして有害物質などが上手に排出できなければそれらが腸内に残ってしまうことになり、たくさんの悪玉菌が生息することになります。そのためこれらの物質を排出して悪玉菌を腸内から除くためには、腸の働きが活発でなければなりません。腸の働きを活発にする方法で効果的なのは適度な運動を定期的に行うことです。またこのような運動は体に心地よい疲れをもたらすために深い眠りにつくことができ、睡眠の質を高めるという効果があります。

腸内フローラがバランスよく保たれることで腸内環境をクリーンな状態に保つことができます。このような状態は病気の予防や健康の促進に大きく関わっているために、関心を抱くべきです。ポイントは生活習慣の改善や善玉菌を増やす食材を摂取することで、これら2つを行うだけでも状況はかなり改善されます。