妊婦さんに必要な栄養や避けるべき食事とは?妊娠中の食べ物を知ろう!
2017/09/08
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昔からの言い伝えなんかも多いのが妊娠中の食事。以下のようなうわさを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
- アワビを食べると目の綺麗な子供になる
- ウサギの肉を食べると、ある病気になる
- たこを食べると体がぐにゃぐにゃになる
- つわり中に好んで食べたものは赤ちゃんの好物になる
発展途上国などでは今だに、妊娠中にビールを飲んだほうが良いという迷信が信じられて実践されていたり、国によっても様々ないわれがある妊婦の食。
それだけ、妊娠中の女性が食べる食事というのは、昔から気にされてきたのでしょうね。
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妊娠中の食事。必要な栄養や避けるべき食事
妊娠中は、お腹の赤ちゃんのことを考えて、普段よりも食事内容に気を遣いたいと考える人も多いことでしょう。基本的に妊娠中の食事については、色々な食品をバランスよく食べることが大切だと言われています。
炭水化物を主食に、主菜には肉や魚などのタンパク質、加えて野菜でビタミンやミネラルを摂るなど、なるべく多くの食品から、必要とされる栄養素をまんべんなく摂りたいものです。
これに加えて、いくつかの栄養素については、妊娠中に特に意識して摂った方がいいと言われています。またそれとは反対に、摂り過ぎに注意が必要だとされるものもあります。
妊娠中、摂取した方がいいとされる栄養素・食品
葉酸
ビタミンB群のひとつである葉酸は、妊娠していない時と比べて、およそ2倍の摂取量が必要になると言われています。葉酸は、胎児の脳や神経の発達・形成に関係するとされています。葉酸はホウレンソウやモロヘイヤなどに多く含まれていると言われていますが、これらの食品からは十分な量を摂取するのが難しいと言われることも。そこで葉酸の摂取については、サプリメントを利用する人も多いようです。なお、妊娠ごく初期から必要とされる葉酸は、妊娠する前から多めに摂った方がいいと言われています。今現在妊娠している人だけでなく、これから子供が欲しいと考えている人にとっても、意識して摂っておきたい栄養素だと言えるでしょう。
カルシウム
妊娠中は、カルシウムが不足しやすいと言われています。胎児の骨などを作るため、より多くのカルシウムが必要になるためです。体内のカルシウムのほとんどは、骨や歯に蓄積されていますが、不足するとこれらからカルシウムが溶け出してしまいます。結果として、母体の骨密度が下がってしまうこともあるようです。カルシウムは、ニボシやイワシなどの小魚、モロヘイヤやコマツナなどの野菜類、牛乳やヨーグルトなどの乳製品などに多く含まれていると言われています。ただし、カルシウムの過剰摂取は、他のミネラルの吸収を阻害してしまうなど、体に悪影響を及ぼしてしまうこともあるようです。
鉄分
鉄分もまた、妊娠中に不足しやすい栄養素とされています。それまで貧血になったことがなかったのに、妊娠して初めて貧血になった、という人もいるようです。立ちくらみのために転倒する可能性もありますので、未然に防ぎたいものです。妊娠中は、胎児に酸素や栄養を運ぶため、血液全体の量が増えると言われています。ところが赤血球の量はそれに比例して増えるわけではないため、貧血になりやすくなるとされています。特に妊娠中期以降は、必要とされる量が増えると言われています。
鉄分は、エダマメやコマツナなどの野菜類、カツオなどの魚介類などに多く含まれているとされています。また、納豆を食べるのも鉄分補給にいいようです。肉類ではレバーに豊富に含まれていますが、レバーについては食べ過ぎに注意が必要です。
妊娠中摂りすぎに注意が必要な栄養素・食品
ビタミンA
ビタミンAの過剰摂取は、胎児に影響を及ぼす可能性があると言われています。摂り過ぎると胎児に奇形が起きやすいなどのリスクがあるとされています。ビタミンAには、レバーやウナギなどの動物性食品に含まれるレチノールと、野菜などの植物性食品に含まれるベータカロチンがあります。このうちベータカロチンは、体内で必要な分だけビタミンAに変化するため、過剰摂取になりにくいと言われています。
特にレバーの食べ過ぎには、注意した方がいいと言われることが多いようです。レバーには、妊娠中に必要とされる鉄分が豊富に含まれていますが、ビタミンAも多く含まれているとされています。たまに食べる分には問題ないようですが、食べ過ぎないよう気を付けた方がいいでしょう。
一部の魚
タンパク質やカルシウム、DHAなどの栄養素を含む魚は、健康のためにいい食材ではありますが、中には、妊娠中は食べ過ぎに注意が必要だと言われているものもあります。魚に蓄積された水銀が、胎児に影響を与えるおそれがあると言われているのです。マグロやキンメダイなど、大型の魚や深海魚は、比較的水銀の蓄積量が多いため、食べ過ぎには注意した方がいいでしょう。一方でサバやイワシなど、小さめの魚であれば、水銀の含有量を気にしなくてもいいと言われています。
生もの
妊娠中は免疫力が低下するため、食中毒などにかかるリスクが高くなると言われています。そのため、生肉や生魚、殺菌処理されていないチーズなど、生ものを食べるのは避けた方がいいと言われることがあります。また、生ものに存在するトキソプラズマという寄生虫は、妊娠中に初感染すると、胎児に悪影響を及ぼすおそれがあるとされています。トキソプラズマの抗体がない人は、特に注意する必要があるでしょう。
食べたいものを食べればいい?
妊娠中、つわりに悩まされる人は少なくありません。摂った方がいいとされる食品について知識があっても、つわりのために食事をするのもままならないというケースもあるようです。このようなときは、何でもいいから食べられるものを探して、それを食べた方がいいと言われることが多いようです。
「つわりでも食べられるもの」は、人によって様々です。生のトマトのようなさっぱりしたものが食べたくなった人もいれば、脂っこいファーストフードや、炭酸飲料を摂りたくなったというケースもあるとか。健康のため、通常であればあまり食べない方がいいと思われるような食品であっても、何も食べないよりはいいでしょう。
ただし食欲が戻ってきたら、無理のない範囲で、バランスのいい食生活に移行した方がいいようです。食べたくなる食品によっては、栄養が偏ってしまったり、カロリーの摂り過ぎになってしまうことも考えられます。加えて、妊娠中はインスリンが効きにくくなると言われているため、血糖値も気になるところです。
また、摂り過ぎに注意が必要とされる食品であっても、体調や量に気を付ければ、食べてもいいと言われることが多いようです。好きな食べ物を我慢することはストレスにつながります。あまりにストレスと感じてしまうくらいなら、かえって我慢せず、影響のない範囲で食べた方がいいかもしれません。特定の食べ物や栄養素によるリスクを知ることは大切ですが、あまりに神経質になってしまうのもよくないようです。
生まれた後は授乳中に気になる栄養も知っておきましょう!