湯豆腐より冷奴!?老化を早める原因物質AGEとは?
2017/09/08
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意味が分かりにくい横文字ってたくさんありますよね・・・そんな横文字の中でも特に分かりにくいのが、AGEではないでしょうか?聞いたことがあるようなないような・・・という方も多いと思います。実はこのAGE。誰しも日々の食事で摂取しているもの。そして老化の原因物質となるものなのです。
湯豆腐より冷奴が良い理由。老化を早める原因物質AGEとは?
AGEとは、終末糖化産物(Advanced Glycation End Products)のことで、タンパク質と糖が加熱されてできたものとされています。なお、体内でタンパク質と糖が結びついてAGEが生成されることを、「糖化」と言います。
AGEは、老化を進める原因になると言われています。
「老化」と言われると、シワやシミなど、美容に関することがまず頭に浮かんでくるかもしれません。しかしAGEは、美容に悪影響を与える以外にも、蓄積すると心筋梗塞や脳梗塞、アルツハイマーなど、重大な病気の一因になると言われているのです。
このような病気の原因ともなるAGEを体内に溜めないよう、日頃から注意したいものです。
ではこのAGE、どのようにして体内に溜まってしまうのでしょうか?
まずAGEは、体内で生成されることがあります。血中の余分な糖が、体内で筋肉や血管などを構成しているタンパク質と結びつくことで糖化が引き起こされ、AGEが作られてしまうと言われています。
このように体内で生成されるほか、飲食によってもAGEを体にとり込んでしまうことがあります。
食べ物や飲み物に含まれるAGEは、消化の過程である程度分解されるものの、一部は体内に残ってしまうと言われているのです。AGEを多く含む食べ物を食べれば食べるほど、蓄積量は増えていくということになるでしょう。
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食品の加熱とAGE
食品に含まれるAGEは、加熱することで増えてしまうと言われています。基本的に、焼き目のついた食品は、AGEを多く含むと言われています。
糖化の例として、ホットケーキが挙げられることがよくあります。
糖を含んだ小麦粉と、タンパク質を含んだ卵や牛乳を混ぜ合わせて加熱すると、こんがりときつね色に焼きあがります。このきつね色の部分が糖化された部分であり、AGEを含んでいると言われます。
この例に見られるように、AGEはこんがりと焼けた部分に発生すると言われています。
AGEは、高い温度で加熱するほど多く発生するとされています。
加熱されている食品の中でも、揚げ物や炒め物、オーブンで焼いたものなどは、特にAGEが多いと言われています。
加熱によってAGEが増える例
加熱によってAGEが増えるケースには、どのようなものがあるのでしょうか。
同じ素材であっても、加熱の度合いやその調理方法によって、含まれるAGEの量は大きく変わってくると言われています。
たとえば、よく焼いた牛肉のステーキは、生の牛肉に比べて、およそ14倍ものAGEが含まれると言われることがあります。ちなみにステーキの焼き加減をレアにした場合は、AGEの量を大きく減らすことができるようです。
また前述のように、高い温度で一気に加熱するほど、AGEは多くなると言われています。同じ加熱でも、茹でたり煮たりしたものの方が、AGEの含有量は少なくなるとされています。
ここでは鶏肉を例に挙げてみましょう。同じ鶏肉でも、唐揚げと水炊きとでは、AGEの含有量が大きく変わると言われています。唐揚げは、焼き色のついた見た目からも想像がつくように、AGEを多く含む食品として挙げられることが多いもののひとつです。一方水炊きにした場合は、同じ量の鶏肉でも、含まれるAGEの量はおよそ10分の1ほどになると言われます。
なお、特にAGEを多く含む食品としては、ベーコンが挙げられることが多いでしょう。フライパンでカリカリに焼いたベーコンが好きな人も多いでしょうが、そのように調理した約一食分のベーコンに含まれるAGEの量は、同じく約一食分の牛肉のステーキ(よく焼いたもの)と比べても、かなり多くなると言われています。
おいしさに加えて、準備の簡単さも魅力的な食品ですが、あまり頻繁に食べないよう心がけた方がよさそうです。
茹でたり煮たりしたものの方が、AGEの含有量が少なくなるのは、肉類だけに限りません。
魚も焼き魚よりは、煮魚の方がAGEが少なくなると言われています。もっともAGEの摂取量について気を遣うのなら、火を通さず、刺身で食べるのが一番いいようです。
ヘルシーなイメージの強い野菜類も、やはり焼けばAGEの含有量は増えてしまうとされています。元々含まれるとされるAGEの量があまり多くないため、肉や魚ほどは気にしなくてもよさそうですが、あえて気を遣うなら、野菜炒めよりも、生野菜のサラダなどを食べた方がいいということになるでしょう。
ジャガイモや小麦粉など、糖質が多く含まれるものを材料とする食品にも、AGEの含有量が多いとされるものがいくつかあります。
例としては、フライドポテトやクッキー、ホットケーキなどが挙げられるでしょう。いずれも「こんがり焼き色がついている」というイメージが湧きやすい食品ではないでしょうか。これらの食品については、それ自体のAGEの含有量に加えて、糖質が多く含まれていることにも注意が必要だと言われています。
糖質を摂り過ぎると、体内で使いきることができず、余分な糖が糖化を引き起こしてしまうことが考えられます。このような食品の摂り過ぎについても、注意した方がいいでしょう。
無理のない範囲で気を付けたい
食品を加熱すること自体は、決して悪いこととは言えません。食中毒のリスクや消化のしにくさ、食事の内容が単調になってしまうことなどを考えれば、あらゆる食品を生で食べることは難しいでしょう。
ただ、AGEの蓄積量について気にするならば、特にこんがりと焼き色のついた食品については、食べ過ぎないように注意した方がいいようです。また、お肉であれば炒め物ではなくしゃぶしゃぶにするなど、調理方法を工夫して、AGEの含有量を抑えるのもいいでしょう。
食べたいものを厳しく制限することは、ストレスの蓄積にもつながりがちです。過度のストレスもまた、AGEを蓄積させる原因になると言われています。
AGEによる悪影響は気になりますが、あまり神経質にならず、特定の食品については頻繁に食べないようにするなど、無理のない範囲で気を付けるのが一番いいのかもしれません。