食物アレルギーの代表例、アレルギーの原因となる食べ物。
2017/09/08
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近年、アレルギー患者が増えています。実際に昔は、小学校の1クラスに1人ほど食物アレルギーの子がおり、給食に注意が必要といった程度でしたが、今はその人数がかなり増加傾向にあり、お弁当持参の学校も増えています。
また、一言で「アレルギー」といっても、花粉症や気管支ぜんそく、食物アレルギーなど様々な種類があり、環境やストレス、遺伝要因によって引き起こされるなど、アレルギーの原因は多岐にわたっています。
食物アレルギーとは?原因となる食べ物など
私の周りには、そばアレルギーなのに蕎麦やでバイトしていたというツワモノが1人いましたが、通常の場合は
今回は特に、「食物アレルギー」に注目し、アレルギーを引き起こす食べ物について説明していきます。
まだ自分でもアレルギーに気づいていない場合がありますので、今回紹介した食べ物を摂取したときに、いつも体調に異変があるなと感じた方は、十分に注意をするようにしてみてくださいね。
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食物アレルギーとは?
体内に細菌やウイルスなどの病原体が入ってきたとき、それらを除いて体を守る「免疫」という働きがあります。この免疫が食べ物や花粉などに過剰に反応してしまうことがあり、これを「アレルギー反応」と呼んでいます 。
アレルギーの原因になるものを「アレルゲン」と呼び、アレルギーの一種である「食物アレルギー」を引き起こすアレルゲン食品としては、卵、牛乳、小麦の割合が多くなっています。
アレルゲン食品は年齢によって原因となる割合が異なる傾向にあります。
食物アレルギーの症状
食物アレルギーの症状の中で、もっとも多いのが皮膚に現れる症状で90%近くを占めるといわれています。じんましんやかゆくなる、皮膚が赤くなったり、腫れてしまったりなど。
その他には、呼吸器に現れる症状でせき込んだり、呼吸が困難になったります。また、口が腫れる、目が赤くなる腫れるなどの粘膜にでる症状、腹痛や嘔吐、下痢などの消化器系の症状も出現します。
さらに重症になると、血圧が下がって意識がなくなる、ぐったりしてしまうアナフィラキシーショックという症状に陥ってしまうこともあります。
食物アレルギーは治るのか?
乳幼児期にみられる食物アレルギーは、鶏卵、乳製品、小麦が原因となっていることが多く、これらの食物アレルギーの場合は成長とともに治りやすく、6歳ぐらいになると約 80%のお子さんが食べられるようになるといわれています。
一方で、学童期から成人期になって初めてあらわれる食物アレルギーの場合は、甲殻類、果物類、魚類、そば、ピーナッツなどが原因になっていることが多く、なかなか治りにくいと言われています。
アレルギーを引き起こす食べ物・飲み物
食物アレルギーを引き起こす食べ物は、消化されにくいタンパク質といわれています。それでは、具体的にどのような食材が、アレルギーを引き起こす割合が高いのでしょうか?
下記に、食物アレルギーを引き起こす割合が多い食材の順に並べていますので、厚生労働科学研究報告書の結果をもとに詳しく解説していきます。
1、鶏卵
食物アレルギーを引き起こすアレルゲンの中で最も多いのが、「鶏卵」。卵白に含まれている「オボアルブミン」と「オボムコイド」というタンパク質が、原因となっています。
オボアルブミンは、加熱するとタンパク質の構造が変化するのでアレルゲンではなくなりますので、鶏卵アレルギーの患者さんの中でも主にオボアルブミンのアレルギーの場合、加熱をすれば鶏卵が食べられるということも。ただし、半熟卵ではオボアルブミンの性質の変化が十分ではないため、食べて症状が出ることがあるので、十分な加熱が必要です。
鶏卵そのものではなくても、例えば調味料のマヨネーズ、ケーキやタルトなどにたっぷりとのっているカスタードクリームにも、鶏卵が含まれています。これらの鶏卵は十分に加熱されていない場合がありますので、食べるときには注意が必要です。
2、乳製品
牛乳アレルギーの原因は、牛乳タンパクの中の「カゼイン」が原因です。このカゼインは耐熱性があり、加熱してもタンパク質の構造はほとんど変化せず、鶏卵と違ってアレルギーの起こしやすさは変わりません。
ヨーグルトやチーズなどの加工食品も、加熱してもあまり変わらないので、同じように注意が必要です。
3、小麦
小麦には、「グルテン」と呼ばれる小麦タンパク質が入っており、これが食物アレルギーの原因となります。
パンの主成分になっていますので、最近では米粉パンなどグルテンフリー(グルテンが入っていない)のものが売られるようになっていますので、小麦アレルギーの方でパンが食べたくなった場合は、そのようなものを選ぶようにしましょう。
4、甲殻類
甲殻類のエビやカニは、重症なアナフィラキシーを引き起こす可能性があり、十分な注意が必要です。エビアレルギーの主な原因となるタンパク質は、「トロポミオシン」。
このトロポミオシンはカニにも含まれいるので、互いのタンパク質構造が非常によく似ており、エビアレルギーの場合は高い確率でカニにもアレルギー反応が起こります。
5、果物類
花粉によるアレルギーを引き起こします。知られているものでは、ブタクサ花粉とメロンやスイカやバナナ、シラカバ花粉とリンゴ、サクランボ、モモ、キウイ、マンゴーなどの組み合わせがあります。
また、植物のゴムノキから抽出されるラテックス(天然ゴム)も、アレルギーの原因物質になります。
今回紹介した食材以外には、そば、魚類、ピーナッツ、魚卵、大豆の順に、食物アレルギーを引き起こしやすい食材になっています。
特定の食材が食べられないと、その栄養素が不足しがちになります。
例えば、乳製品アレルギーの方は、カルシウムが不足しがちになりますので、煮干しを食べたりするなどで、その他のカルシウムが豊富な食材を多くとるように心がけるのがおすすめ。
自分が不足しがちになる栄養素をしっかりと把握し、ほかの食材で補えるように、日々の献立を考えていきましょう。
アレルギーの原因がわかったところで、アレルギーを改善されるといわれる食べ物もチェックしておきましょう。